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原題:De Profundis/DEMONS6 DE PROFUNDIS
監督:ルイジ・コッツィ
脚本:ルイジ・コッツィ、(ダリア・ニコロディ)
製作:メナハム・ゴーラン
音楽:ゴブリン、ヴィンス・テンペーラ
出演者
アン:フローレンス・ゲラン
マーク:ウルバノ・バルベリーニ
ノラ:キャロライン・マンロー
レナード:ブレット・ハルセー
映画監督:ミケーレ・ソアヴィ
製作国:イタリア
公開:1990年(日本未公開)
上映時間:90分
あらすじ
女優のアンは、夫でありホラーの帝王と称される監督マークと女優仲間のノラ、そしてその夫で脚本家のダンらと共に新作映画の準備を進めていた。映画の内容は三人の母(魔女)の一人レヴァナが復活して災いをもたらすというものだった。しかし本当にレヴァナが復活してしまい…。
解説
今作は、もしかしたらアルジェント魔女三部作の1つになっていたかもしれない、いわくつきの作品です。何でも当初は魔女三部作の三作目の作品として製作が開始され、クレジットはされていませんが、脚本には「サスペリア」の脚本にも携わったダリア・ニコロディが協力しており、監督はアルジェントファミリーのルイジ・コッツィが務めています。その他にも「オペラ座 血の喝采」で重要な役を演じたウルバノ・バルベリーニが出演しており、アルジェントの後継者と呼ばれたミケーレ・ソアヴィもカメオ出演しています。
結局は仕上がった作品の出来の悪さからか、ルイジ・コッツィ監督自らが、三人の魔女は単なる素材に用いただけと主張し、今作が魔女三部作の最後の作品であることを否定しました。
※ここからネタバレあり(ネタバレが嫌な方はここから下は見ないでください)
感想
今作は本来ならスルーするところですが、当時はまだ魔女三部作が完結しておらず、また、作られる可能性も極めて低くかったので諦めて、一応、当初魔女三部作として作られた今作を見る事によって自分の中で魔女三部作を締めくくろうと思って見た作品です。
え~まずは今作を魔女三部作とは関係がないと言い切ったルイジ・コッツィ監督の英断に拍手!赤や青の原色を用いたり、それっぽい雰囲気はあるのですが、魔女三部作の最後を飾るには到底及ばない出来の作品です。でも、作中で「サスペリア」や「アルジェント」の話題が出てきたり、途中大胆にもゴブリンのサスペリアの曲が使われたりして、ファンならニヤリとすること間違いありません。
物語自体は復活した魔女レヴァナ(ドリアンのような顔をしたw)が人々を操り、次々と殺人が行われるのですが、終盤、レヴァナが直々に参戦してからは何と手や目からレーザー!?を発するエキセントリックな戦いが繰り広げられます。最後は主人公のアンがレーザー攻撃をくらい爆死!っと思いきや妖精シビルの力を得て何と時間を巻き戻す反則技を繰り出し復活w
これでは堂々巡りで勝負がつかないと思ったレヴァナは、世界を2つに分け合わないかと某RPGのラスボスのような提案を持ちかけてきますが、アンは「私はあなたを殺せない。でも別の誰かが…」と言うな否や夫のマークが魔女の背後から杭を打ち付け(ドラキュラ!?)魔女あっけなく敗北w妖精シビルが事が起こる前まで時間を戻し、全てが元通りになりめでたしめでたし。っと思いきや「私は死なない戻ってくるお前の息子の体に」とレヴァナの声が響き、アンの赤ん坊の目が赤く光ってENDというB級映画にありがちな終幕。
支離滅裂で脱力系の内容ではありますが、なんとなく憎めない作品ではありますwちなみに今作、デモンズ6となっていますが、もちろんデモンズの続編でもありません。「また適当な邦題をつけて」と思っていましたが、アメリカの原題を見ると「DEMONS6」となっているので、何がなんだかよくわかりませんw
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